ケースメソッドの教科書 これさえ読めば授業・研修ができる

水野由香里・黒岩健一郎(著)

推薦!

本書には新しいケースメソッドの魅力が詰まっている。 竹内伸一氏 名古屋商科大学ビジネススクール教授・日本ケースセンター所長

この教科書はケースメソッドの新しいフェーズを開いてくれた。 髙木晴夫氏 名古屋商科大学ビジネススクール教授・慶應義塾大学名誉教授

発売日:2022年9月30日
ISBN:978-4-502-43761-8
定価:3,740円
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電子書籍版あり

目次

推薦の言葉
はじめに
  • 筆者からのあいさつ
  • 謝辞
序章 ケースメソッドの「旅」
  1. 本書の目的
  2. 本書の構成
  3. 読者へのメッセージ
第1章 ケースメソッドの基礎知識
  1. ケースメソッド教育の歴史
    • アメリカの高等教育手法に関する議論
    • ケースメソッド教育に着目した日本の高等教育機関
    • 日本でのケースメソッドの普及
    • 日本ケースセンターとケースメソッド研究会
  2. 学びの特徴
    • ケースメソッド教育の手法
    • ケースを教材にした授業とは
    • ケースメソッド方式の授業の進め方
    • ケースメソッド方式の授業・研修が成立する条件①:学習者の事前準備
    • ケースメソッド方式の授業・研修が成立する条件②:学習者の主体的取り組みと参加態度
    • ケースメソッド方式の授業・研修が成立する条件③:「学びの共同体」への進化
  3. 4つの基本原則と3つの徳(勇気・礼節・寛容)
  4. 「ケース学ぶ」のではなく「ケース学ぶ」
  5. ケースメソッドから学ぶこと
  6. ケース教材の種類
    • ケース教材を教育目的別に分類する
    • ケース教材を短い・長いで分類する
    • ケース教材を分割する
  7. ケース教材と事例研究の違い
    • ケース教材とは
    • 事例研究(ケーススタディ)とは
    • ケース教材と事例研究の違いを比べてみる
第2章 授業・研修環境の把握
  1. ケースメソッド授業・研修のプロセス
  2. 教育目的の設定
  3. 学習者の理解
    • 学習者個人の理解
    • クラスの理解
    • 組織の理解
  4. 学習者情報の入手方法
  5. 前提条件の把握
    • 授業・研修形式
    • 教室・会場
    • 機材・機器
第3章 ケース教材の選定
  1. ケース教材の入手方法
    • 日本ケースセンター
    • 慶應義塾大学ビジネススクール
    • Harvard Business Publishing Education
    • ハーバード・ビジネス・パブリッシング オンデマンドサービス
  2. ケース教材の選定
    • 選定基準
    • ケース教材の選択手順
  3. お勧めケース教材
      • 組織変革の危険性と落とし穴:若きマネジャーの経営再建の旅
      • 【分割版】「国難を救う!」と、不可能を可能にした企業の挑戦と軌跡:3ヶ月で 370 基の汚染水タンクを作り上げた玉田工業“TK‐絆プロジェクト F”の全貌 A~E
      • 「もう一度、世界で戦える漁業にする!」と奮闘する遠洋マグロ漁業者の記録:オリジナルケースと補強版
      • ハイラックス時計
      • ブラック&デッカー株式会社(A):動力工具部門
      • ゴディバ・ジャパン: 地域で考え、グローバルに展開する
    • 持ちネタの増やし方
第4章 授業・研修の計画
  1. 授業・研修の設計ステップ
  2. 授業・研修の設計の実際
  3. リハーサル
    • 設問例:ゴディバ・ジャパン:地域で考え、グローバルに展開する
    • 自作ティーチングノート例:ゴディバ・ジャパン:地域で考え、グローバルに展開する
第5章 授業・研修の実行
  1. 直前の準備
    • 最終リハーサル
    • 気持ちの準備
    • 教室・会場の準備
  2. 導入
  3. グループ学習
  4. 休憩
  5. クラス学習
    • 序盤の運営
    • 学習者間の議論を促進する方法
    • 効果的なディスカッションを妨げる人への対処法
    • タイムマネジメント
    • 板書
  6. ラップアップ
  7. 授業・研修後
第6章 授業・研修の振り返り
  1. 評価のための情報
  2. 振り返りの実践
  3. 問題の分析と改善策の立案
  4. 改善策の記録
第7章 オンライン型、ハイブリッド型での実践
  1. 対面型、オンライン型、ハイブリッド型の相違点
    • オンライン型とハイブリッド型
    • オンライン型のメリット・デメリット
    • ハイブリッド型のメリット・デメリット
  2. オンライン型での授業・研修運営
    • 学習目的を欲張らない
    • 学習者の学習環境を整える
    • ツールを使いこなす
    • 板書の問題
    • 学習支援システムを活用する
    • ケース教材Bの配布方法
  3. ハイブリッド型での授業・研修運営
    • 学習目的を欲張らない
    • 教室・会場にいる学習者とオンラインの学習者とを平等に扱う
    • 講師の発言は明快に
    • ホワイトボードの映し方
    • 名前を言って発言させる
    • 自分の認知能力を過信しない
第8章 ケースライティングの歩み
  1. ケースライティングの前提
  2. 実在する事例・現象を取り上げる
    • どのような実在する事例・現象に着目するのか
    • 水野のケース教材開発のきっかけ
    • 授業目的に合致したケース教材開発を組織的に行うためには
  3. 実在する事例・現象に関する情報を収集する
    • インタビュー実施前の留意点①:信頼関係の構築
    • インタビュー実施前の留意点②:情報収集
    • インタビュー実施前の留意点③:インタビューのための質問項目
    • インタビューを実施する
    • インタビュー実施後、すぐにすべきこと
    • インタビューで得た情報の「裏」を取る
  4. 実在する事例・現象を取り上げたケースライティング
    • 収集した情報を整理する
    • ケース教材のアウトライン(目次)を作成する
    • ケース教材のアウトラインを元にドラフトを作り込む
    • ケース教材を執筆する
  5. 実在する事例・現象を取り上げたケース教材の公開・手続きプロセス
    • 掲載確認を取るときの心得
    • 掲載確認の「手続き」
    • 掲載許可(公開承諾書)の「手続き」
  6. 学習目的を埋め込んだ独自の事例・現象を作り上げる
    • 設定を埋め込んだ「仮想」のケース教材を開発する
    • 複数の現実の状況を埋め込んだケース教材
    • 公開された資料に基づいて開発するケース教材
  7. ケースライターが自作のケース教材を利用するメリットとデメリット
    • ケースライターが自作のケース教材を利用するメリット
    • ケースライターが自作のケース教材を利用するデメリット
    • 研究者がケース教材を開発することの「役得」
第9章 水野・黒岩の経験談(対談):ケースメソッドの可能性
  1. ケースメソッドとの出会いとこれまでの軌跡
  2. ケースメソッドでできること
  3. ケースメソッドで工夫していること
  4. ケースメソッドで苦労したこと(ケースメソッド教育が理解されない局面)
  5. うまくいった授業・研修のエピソード
  6. うまくいかなかった授業・研修のエピソード
  7. ケースメソッド授業のファシリテーションがうまくなるために取り組んでいること
  8. 水野・黒岩のトライアル
終章 手間はかかるが実りも大きい授業法
  1. 本書の全体像と押さえておくべきポイント
  2. 一筋縄ではない教授法
  3. おわりに:筆者からの「贈る言葉」
あとがき
巻末付録①…虎ノ門韓国料理店のランチタイム
巻末付録②…ケースメソッド用語集

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