マーケティング戦略は、なぜ実行でつまずくのか 実践のための新しい理論とモデルの探究

鈴木隆(著)

通説が見過ごしてきた「現場の実践」を解明
自らの起業経験を踏まえつつ、最新の脳科学や人工知能にいたるまで、関連する理論を網羅的にとりあげており、ガイドブックとしても有用

発売日:2016年2月6日
ISBN:978-4-502-17701-9
定価:本体3,400円+税
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Kindle版あり

目次

はじめに
第1章 現実は理論どおりにはいかない ― 根強いマーケティング神話
  • 業績不振は理論のせい?
  • 現場を知らない頭でっかち
  • ホームプロを起業して理論と現実の乖離を痛感
  • 理論が現実と乖離する世の中の事例
    • DeNAの場合
    • リクルートの場合
    • ホンダの場合
  • 現実と乖離する理論とは
    • マーケティングの中心的な理論 ― R→STP→MM(4P)→I→C
    • 消費者行動の中心的な理論 ― 消費者情報処理理論
  • 研究者も認める理論と現実の乖離
    • マーケティングの神話
    • 解釈学アプローチの展開と限界
    • 日本マーケティング学会の設立
    • 消費者行動論のマーケティング論、実務からの離脱
    • パラダイム転換のとき
第2章 理論の前提まで遡る ― 2つのパラダイムの相克
  • 乖離の根底にある2つのパラダイム
  • パラダイムとは何か
  • パラダイムが見え方を決める
  • パラダイムの決着のつき方
  • 実験によって体感してみる
  • 機械論と生命論の歴史的変遷
  • 機械論と生命論の7つの視点
    • 第1の視点:【世界観】「機械的世界観」から「生命的世界観」へ
    • 第2の視点:【方法論】「還元論、分析」から「全体論、解釈・システム」へ
    • 第3の視点:【着眼点】「数量・機能」から「性質・意味」へ
    • 第4の視点:【因果律】「直線的因果律」から「円環的因果律」へ
    • 第5の視点:【立脚点】「主客分離」から「主客一体」へ
    • 第6の視点:【科学論】「論理実証主義」から「社会構成(構築)主義」へ
    • 第7の視点:【人間観】「完全合理的経済人」から「限定合理的経営人」へ
第3章 理論の対象の偏りを正す ― 3つの次元の全体像
  • 対象の3つの次元と偏り
  • 第1の次元:戦略だけでなく戦術も(局面)
    • 戦略と戦術は表裏一体
    • 戦術まずありき
    • 戦略はコモディティ化
    • 実行が戦略を創り出す
  • 第2の次元:計画だけでなく実行も(段階)
    • 計画が先行するとは限らない
    • 計画は実行のための資源
    • 90%は実行でつまずく
    • 実行のためのヒント
  • 第3の次元:結果だけでなく過程も(実践)
    • 渦中の判断は後知恵で語れない
    • 動けばわかる、わかれば動ける
    • エスノグラフィから行動観察まで
    • マーケターは省察的実践家
  • 数字によって失われる意味
第4章 理論の主体の欠落を埋め、関係を見直す ― 4つの要素と新しい理論・モデル
  • 従来の理論の主体に欠ける4つの要素
    • 第1の要素:知らず知らず ―95%を占める無意識
    • 第2の要素:好き嫌い ―98%を占める感情
    • 第3の要素:わたし(たち) ―世界を創り出す(間)主観性、(間)身体性
    • 第4の要素:時と所 ―60〜70%を決める固有の状況・文脈
  • 新しい理論における主体のあり方
    • システム1(速い思考)とシステム2(遅い思考)
    • システム1(速い思考)におけるヒューリスティクスとバイアス
    • システム2(遅い思考)における精緻化見込みモデル
    • 4つの要素と統合した「行動モデル」
  • 新しい理論における主体間の関係のあり方
    • 主体間の相互作用としてのコミュニケーション
    • 機械のような「通信モデル」でいいのか
    • 人間らしい「対話モデル」とは
    • 違いを生む違い
    • 有益な誤解による理解
    • 市場を生成しイノベーションを生み出す学習II
  • 新しい理論の「統合モデル」なら現場の現実に切り込める
    • 調査の実例
    • 広告・宣伝の実例
    • ブランドの実例
    • 販売・顧客対応の実例
    • 購買・消費の実例
  • サービス・ドミナント・ロジックとの共創
第5章 2つの理論を使い分ける ― 一本槍から二刀流へ
  • パラダイムはほんとうに共存できないか
  • 2つのパラダイムと理論の使い分け方
おわりに
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